English SET NAMES utf8

新しいタイプの不確定性関係

日時: 2002/07/16 火 16:30-18:00
講師: 柴田 文明 氏 お茶の水女子大
題目: 新しいタイプの不確定性関係
場所: 55N-02-応物・物理会議室
量子力学には不確定性関係というものがあり、ハイゼンベルグのガンマー線顕微鏡の思考実験以来、さまざまな視点、解釈がある。数学的にきちんと不確定性の尺度を導入したのはワイルであり、不確定性=物理量の標準偏差、と定義されている。しかしながら、量子力学的揺動の尺度はさまざまであり、標準偏差はその便利な一例に過ぎない。最近のことだが、統計学で古くから用いられてきたフィシャー情報量を揺らぎの尺度にするという方法が提案されている。統計学の意味合いとはいささか異なる視点に立って、量子力学的揺動の問題を扱うことになる。この関係式は、物理系が純粋状態であれば厳密となり、通常の不確定性関係式はこの中に含まれてしまう。この意味で、より基本的なのである。本講演では、序論で簡単に従来の方法を復習して、その後、この新しい視点のお話をする。ことに、粒子の位相と数演算子の関係につき詳細に論じよう。

item セミナー・コロキウム 2025 2024 2023 2022 2021 2020 2019 2018 2017 2016 2015 2014 2013 2012 2011 2010 2009 2008 2007 2006 2005 2004 2003 2002 2001 2000 1999 1998 1997