ニュートリノで見た素粒子と宇宙
日時: | 1997/11/25 火 15:00-16:30 |
講師: | 荒船 次郎 氏 東京大学宇宙線研究所 |
題目: | ニュートリノで見た素粒子と宇宙 |
場所: | 51-03-02 (第2会議室) |
備考: | 学部特別講義 |
ニュートリノはクォーク・レプトン属の一つであり,スピン 1/2,電気的に中性な素粒子で,質量はゼロか,あっても極くわずかであると思われている.現在ニュートリノは3種類あることが確認されており,これらの粒子の相互作用は極めて弱く,いわゆる弱い相互作用しかない.したがって,物質に対して驚くほど透明で,(ほとんど)光速で宇宙空間を伝播する.現在,岐阜県の神岡鉱山の地下に東大宇宙線研究所の大気ニュートリノ測定装置 KAMIOKANDE が設置されているが,1989年に大マゼラン星雲の超新星爆発に伴うニュートリノ束の観測に成功,一躍世界に名を挙げた.今回は大気ニュートリノの観測から,異種ニュートリノ間で状態が遷移する「ニュートリノ振動」現象の証拠をつかんだと言われている.長年にわたって同研究所長を勤めてこられた荒船教授が,ニュートリノに関連しながら,素粒子の世界,宇宙の姿を解説する.
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