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Ginzburg-Landau approach to color superconductivity

日時: 2006/03/17 金 16:30-18:00 (曜日注意)
講師: 松浦 妙子 氏 東京大
題目: Ginzburg-Landau approach to color superconductivity
場所: 55N-02-応物・物理会議室

近年、低温高密度領域におけるQCDの相構造の理解が急速に進んできた。この領域では、系はクォーク対の凝縮によりカラー超伝導状態になると考えられている。しかし、QCDの漸近自由性のため、現実にその存在の期待される中性子星内部程度の中間密度領域ではどのような相構造が現れるのかは難しい問題であり、未だに決着がついていない。

本研究では、カラー超伝導の有限温度相転移近傍での有効理論であるギンツブルグ・ランダウ理論を高密度領域で構成し、カラー超伝導の様々な相構造とそこに生じる渦構造を調べた。

この方法を用いると、中間密度領域で大きな影響を及ぼすと考えられるクォークの質量の効果や、電気中性の効果を系統的に取り込むことができる。これらの効果で相転移線は三本に分裂し、新しい相構造が現れることを示した。これは後に中間密度でなされたモデル計算ともコンシステントな結果である。また、相転移近傍に安定なギャップレスクォークの励起が存在することをみた。

最後に、カラー超伝導に生じる渦構造を調べ、基本渦がゲージフラックスと超流動渦の両方の特徴を併せ持っていることを示し、ギンツブルグ・ランダウ理論を用いてそのプロファイルを描いた。

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