対称性の自発的破れと量子測定論― C-数自由度の発生と量子"プロ"コヒーレンス ―
日時: | 2005/04/19 火 16:30-18:00 |
講師: | 森川 雅博 氏 お茶の水女子大 |
題目: | 対称性の自発的破れと量子測定論― C-数自由度の発生と量子"プロ"コヒーレンス ― |
場所: | 55号館N棟 1階 第1会議室 (場所注意) |
量子力学は、シュレージンガー方程式に従う決定論的時間発展と、測定によって射影される確率的時間発展からなる二元論である。このことによって、特定の測定者のいない初期宇宙などには適用しにくい理論である。そこで、測定過程を単に数学的射影の公準ではなく、自発的対称性の破れに伴う動的過程として量子力学の一元化を試みる。
測定過程の要点は、
- 系と測定系のエンタングルメントの成立、
- そのデ・コヒーレンス、
- 系が純粋状態に移行し(プロ・コヒーレンス)、そして
- 3と相関を持ったC-数自由度(例えばメーターの読み)の出現。
である。しかし従来主に1および2しか議論されてこなかった。
このセミナーでは、「測定過程が自発的対称性の破れを伴っている」という仮説の基にモデルを立て、閉時間路の経路積分法、および系と測定系の正のフィードバックを用いて、測定のエッセンスである3と4を中心に議論する。
セミナー・コロキウム
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