Kaneの提案における量子コンピューティングの実現可能性について- 量子ゲート構成の立場から -
日時: | 2005/06/21 火 16:30-18:00 |
講師: | 太田 幸宏 氏 早稲田大 |
題目: | Kaneの提案における量子コンピューティングの実現可能性について- 量子ゲート構成の立場から - |
場所: | 55N-02-応物・物理会議室 |
1998年にKaneが提案した半導体核スピン量子コンピューターは集積化や電気的操作が容易であることや微細加工技術の応用といった点で多キュービット量子コンピューティングへのbreakthroughになる可能性を秘めている.このモデルの実現可能性はしばしば, 素子をいかに作るか, という技術的問題について論じられている. 確かに, 現状の技術水準では提案に忠実な素子を作ることは困難であり, 何らかのmodificationが必要とされると考えられる.本講演では, 量子ゲートの構成という視点から量子コンピューティングの実現可能性を議論する. 既にこのモデルにおける量子ゲート実行スキームは提案されているが, そこには重大なエラーが存在することを示す. そして, この結果は核スピンをqubitとしてみなすオリジナルの提案に問題があることを示唆する.また, 安定したエラーの少ない量子コンピューティングの可能性についても議論したい思う.
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