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量子相関から見た同種粒子系の量子もつれ

Date: Thursday, July 15, 3:00pm-4:30pm
Speaker: Prof. Izumi TSUTSUI KEK
Title: 量子相関から見た同種粒子系の量子もつれ
Room: 55N-0202 Conference Room
多体系の量子状態は,一般にその部分系の状態の直積状態であるときは‘もつれて’(エンタングルして) おらず,一方 Bell 状態のような非直積状態は‘もつれて’いるとされる.ところが,例えばフェルミ粒子の多体系状態は,粒子の統計性から反対称状態であって直積状態ではないが,必ずしも量子もつれ状態とはならない.このような同種粒子系の量子もつれについては,近年,Ghirardi らにより物理量の完全性の実在論的立場から議論されているが,量子相関を基礎とした操作論的な立場から,より一般的な理解と整理が可能になる.本講演では,量子相関から見た同種粒子系の量子もつれとは何か,またその有無の判定規準について述べるとともに,量子もつれは測定の設定に依存する相対的概念であることを簡単な例を用いて説明する.
参考文献:G.-C. Ghirardi, L. Marinatto, and T. Weber, J. Stat. Phys. 108 (2002) 49; T. Ichikawa, T. Sasaki, and I. Tsutsui, J. Math. Phys. 51 (2010) 062202.

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