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カオス的なマクロ量子系における揺らぎ、相関、エンタングルメント

日時: 2003/11/18 火 16:30-18:00
講師: 杉田 歩  氏 Regensburg大
題目: カオス的なマクロ量子系における揺らぎ、相関、エンタングルメント
場所: 55N-02-応物・物理会議室

大きい自由度を持つカオス的な量子状態の性質を調べる[1]。カオス的な状態は、全体として強くエンタングルしているが、このエンタングルメントは、少数個の点の間の相関を消し去ってしまい、多くの点(系の自由度の半分以上)を観測した時のみ、強い相関が発見される。従って、カオス状態はクラスター性を持ち、additive operator の揺らぎの大きさも熱力学的に正常である。

Shimizu-Miyadera [2] の一般論から、この状態は、局所的観測や、外部からの弱い摂動に対して安定であることが言える。この結果と、統計力学の基礎との関連も議論したい。


[1] A. Sugita and A. Shimizu, quant-ph/0309217
[2] A. Shimizu and T. Miyadera, Phys. Rev. Lett. 89 270403 (2002)

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