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点状相互作用の量子力学――― 双対性、量子アノマリ、量子カオス ―――

Date: Tuesday, May 02, 4:30pm-6:00pm
Speaker: Dr. 全 卓樹 氏 高知工科大
Title: 点状相互作用の量子力学――― 双対性、量子アノマリ、量子カオス ―――
Room: 55S-04-06
量子力学における接触相互作用は、「デルタ関数型ポテンシャル」として馴染み深く、初等的に扱えるの可解モデルの代表と考えられてきた。ところがここ十数年の間、接触相互作用を数学的に厳密に扱う試みに発して、これが決して自明な事項ではないことがわかってきた。まづ量子的接触相互作用を二、三次元で考えると通常は場の理論に登場する発散とくり込みという処方が必要となり、それに伴って「スケールアノマリ」という現象があらわれる。さらに一次元でもディラックのデルタでない「第二種の」接触相互作用があり、これまで含めた点状相互作用全体はU(2)群で記述される非自明なトポロジーを持つこと、そしてこれは「双対性」や「非ホロノミー」呼ばれるこれまた場の理論などの「高等量子論」特有と信じられていた現象をもたらす。本講演ではこれらをメソスコピック系やこれは「量子カオス」の問題、そして量子テクノロジーとの関係も視野に入れて考えてみる。

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