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Decoherence on Entangled States in an coupled Flux-Qubit System

Date: Tuesday, June 15, 4:30pm-6:00pm
Speaker: Mr. Takuya MOURI Tokyo University of Science
Title: Decoherence on Entangled States in an coupled Flux-Qubit System
Room: 55N-02-Conference Room of Dept. of Appl. Phys. and Dept. of Phys.
2つの超伝導磁束量子ビットをインダクタンス結合した超伝導回路におけるエンタングルした基底の重ね合わせ状態に対するデコヒーレンスについて理論的に検討した。2量子ビットのエネルギー分散曲線の縮退点付近と縮退点から大きくずれた2点に特に注目し、この2点において、エンタングル状態の重ね合わせ状態を初期状態として、物理量の時間発展を計算することにより、われわれはどの程度各状態がデコヒーレンスの影響を受けているかを議論する。2量子ビットの密度行列の時間発展を、環境との相互作用を摂動として考え、2次まで摂動を取り入れた量子マスター方程式を用いて計算した。環境と相互作用する物理量として各量子ビットの超伝導電流が作る総磁束を、また環境のスペクトル密度は低周波ではオーミックと仮定し高周波ではカットオフがかかる関数を採用した。その結果、(i)あるエンタングルした固有状態の重ね合わせ状態を初期状態とすることにより、縮退点付近では環境と結合する物理量の期待値が常に0のコヒーレント振動が得られること、(ii)たとえ環境と結合する物理量の期待値が0だとしても系は環境の影響を受け、デコヒーレンスの原因として環境と結合する物理量の期待値だけでなくその量子ゆらぎも関係していること,(iii)エネルギー分散曲線の勾配も、デコヒーレンスの程度を決定づける要因になっているとことがわかった。

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