熱容量が一定な系の熱平衡状態について

Date:	Wednesday, April 24, 5:00pm-6:30pm
Speaker:	Dr. Tatsuaki WADA Ibaraki Univ.
Title:	熱容量が一定な系の熱平衡状態について
Room:	55N-02-Conference Room of Dept. of Appl. Phys. and Dept. of Phys.

通常の熱力学は、良く知られているように、温度一定の環境系(熱溜め)に基づく理論体系であり、その熱平衡分布はBoltzmann-Gibbsエントロピを最大とする指数型のBoltzmann分布である。

通常の熱力学のひとつの拡張として、熱容量がエネルギに依らず一定である系の熱力学について議論する。この系の熱平衡状態はベキ型のTsallis分布であることを示し、Gibbs流のエントロピであるTsallisの非示量的なエントロピ(Sq)に基づく非示量的統計力学との関連について議論する。